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訪問歯科の学会に行ってきました!
週末、日本訪問歯科医学会に参加してきました。東京に全国から訪問歯科を行っている先生方がたくさん集まり、研究されていることや臨床での取り組みを発表されたり、訪問歯科に関わる医療器具やシステムの展示があったり、と非常に刺激を受けました。
歯医者が患者さん宅を訪問して治療をする、という訪問歯科自体がまだまだ世の中に広まっていないという話もありますが、現在の訪問歯科は歯科治療から口腔ケア、口腔ケアから口腔リハビリへとその裾野を広げ、現在は患者さんの栄養状態を医科歯科介護栄養連携で守っていこうというのがトレンドになっています。
ただ実際の話、医科歯科介護栄養それぞれの領域の仕事内容に追われており、町の歯医者さんで実のある連携を行っているところはなかなか少ないのでは、と思っています。
※学会の写真がないので訪問歯科の患者さんと記念写真♪
当院でも複数の施設と連携させてもらっていますが、こと連携に関しては周りにお手本もないため、手探りで少しずつ進めています。例えば、手足の不自由な患者さんの歯磨き指導や入れ歯装着訓練であったり、施設スタッフさんへの口腔ケアの定期的な指導、食べ物を飲み込みやすくする入れ歯を医科やリハビリの先生と共同で作ったり、施設スタッフさんと何気ない世間話で一緒に笑うのも大切な連携です。
国が医科歯科介護栄養の連携を望んでいるのは明確ですが、その費用の設定だけして、その手順や方法はきちんとは示していません。よく言えば現場の我々に一任、悪く言えば丸投げされています。
今回はその一例として、介護施設で患者さんの栄養状態について他職種が集まってのミーティング(ミールラウンド)を実践している医院のお話を聞くことができました。栄養士さんがどういうことに注意して栄養管理を行っているのか、リハビリの先生方からどういう意見が出るのか、歯科の立場からどういう栄養支援が可能なのか、など具体的な事例を知ることができました。
当院が行える訪問歯科が他の職種の方にどういうメリットを提供できるのか、我々が連携することで患者さんの生活がどう変わるのか、そういうことを意識しながら日々の診療を行うことの大事さを再認識させられました。
久しぶりに長い文章を書いてしまった…
(院長イノウエ)
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